ヤツの前世はきっとヘビ。



DOOR



本日、あるうららかな日曜日。
ただ今の時刻、午後2時。
現在位置、ぽかぽか太陽の当たる窓際。
‘あ〜・・いい感じで眠いなぁ・・・’
うとうとと気持ちよくまどろんでいた、その時のことでした。


ぴんぽ〜ん
ぴぽ〜ん
ぴぽぴぽぴぽぽぉ〜〜〜ん

・・・ウゼェ。
マジ本気でウゼェ。

「誰よったくうざったいわねっ!」
はがばっと起き上がり、ドカドカと荒っぽく扉をぶち・・・いや、開けた。
「誰じゃあぁ道場破りかこんチクショー!!」
扉を開けた、その先には。
ちゃーん♪」


伊達メガネが輝いていました。


「そんじゃ、おっじゃましまーすv」
「寄るな入るな帰れこのエロメガネ!!」
当たり前のように部屋に入ってこようとしやがったので、とりあえず思いっきり扉を閉めてやりました。
「へぐっ!!」
ベェキッ!・・という妙な音がしましたが、まぁそれは置いといて。

何でヤツがここにいる!?

「待て、ちょっと待ちなさい!・・落ち着くのよ、そう落ち着かなければ!!」
深呼吸。
「アレは幻覚よ、そう、幻覚。そうよ、そうに違いないわ。・・ふふふ、あたしもとうとうボケちゃったのね、よりにもよってあのエロ伊達メガネの幻覚を見るなんて・・・」

ぴぽぴぽぴぽぴっぽぽぉぉぉ〜ピポっ!?

・・オイ!
最後の「ピポっ!?」ってのは何だよ!
何でインターホンが疑問を投げかけてくんだよっ!!

ちゃぁぁん!!」

叫ぶなキサマのメガネよりもこっ恥ずかしいわ!・・いや、アレよりはマシか。
あたしはそこではっと気がついた。・・インターホン?
「そうじゃんウチには文明の利器があるじゃん!!」
は廊下を小走りで抜け、リビングの壁に取り付けられた受話器をとった。
「いい加減にしやがれこの変態エロ伊達メガネー!!!」
『おうっ!?ちゃんvv』
ちゃんvvじゃねぇっつの!!ヒトんちの前で何しとんじゃこのボケぇぇぇ!!」
『愛してんで・・。』
「死ね。」
『んなっ!?ここはもうちょっと「えっ・・きゅんv」って行くとこやないの!?』
「それを言う声がジロちゃんとかがっくんのキュートボイスならともかく、テメェみてぇなキモイ超音波じゃ呪われてるとしか思えねぇんだよっ!」
『ひどっ!』
「あーあーひどくて結構!さあ今すぐ帰れ!!」
『・・・・・・・・・・・。』
「・・・忍足?」
『・・そっか。そこまで言われたらしゃあないな・・』
「え・・・ちょ、」
『ええんよ。ちょっと、ちゃんの声が聞きたなっただけやから。これで十分や・・・』
「おした」
『それじゃ・・帰るな。バイバイ・・』
声はフェードアウトして、そのまま気配は遠のいていく。
「ちょっ・・ちょっとっ!?」
は慌てて受話器を放り出した。
廊下を全速力で走り抜け、
「侑士っ!!」
扉を開ける。
「何?。」
にこやかな笑みを浮かべた忍足が、扉の脇にもたれていた。
「・・・へっ?」
拍子抜けして・・は目を見開いた。
「何や、泣きそうな顔して。・・どうかしたん?」
「・・ゆう・・し・・・?」
「うん?」
「か、帰ったんじゃ・・・?」
「帰ってへんよ。ここにおるんやから。」
そう言って忍足は、ぎゅっとを抱き締めた。
「あそこで帰ったら、俺の可愛い姫さんが泣くさかい・・帰れるわけあらへんやろ。」
「ゆうし・・!」
ぽろぽろと、涙のしずくが頬を伝い落ちる。
「う、ぇ・・!ふぇっ」
「・・・何や、おっても泣くんかい。」
よしよし、と髪を撫でてあやしながら、忍足はの額に一つキスを落とした。
「とりあえず、入れてくれへん?そろそろ周りの目が・・」
はっとして顔を上げると、ご近所のおばちゃんが「若いっていいわねー」とでも言いたげな微笑ましい眼差しで見つめてきていた。
それを見た瞬間、の頬はかあっと赤く染まった。
「ゆっ、侑士入って!早く入ってっっ!!!」
「んー、入るなって言ったり入れって言ったり忙しい姫さんやなぁー。」
「うっさい!黙って入りなさい!!」
「泣いたと思ったら怒る・・ホント、見てて飽きひん。大好きや。」
「っっ/////」
は派手に扉を閉めた。
「っっあー!!?ちゃあああぁんっ!!」
忍足は、再び叫ぶ羽目になった。



2人を隔てるのは、鍵の開いた一枚の扉。
開こうという思いさえあれば、扉はいつでも開けるもの。
あなたも開いてみませんか?

愛するアノコにつながる、この扉を。



−END−





あとがき(という名の懺悔)

奈穂ちゃあああぁんっ!!
ごめんねこんな駄作で!リクは忍足でギャグってことだったけど・・合ってるかなぁ、自信ないよぉ。
何はともあれ、奈穂ちゃんナシに桜色ファンタジスタは生まれませんでした!サイト開設協力、ホントにありがとおぉぉぉー!!
こんなんで良かったら、ぜひぜひ持って帰っちゃってください!!

*この「DREAM」は、紫想奈穂様への捧げ物です。よって、持ち帰れるのは紫想奈穂様のみとさせて頂きます。

桜 紗魚

この作品は、「桜色ファンタジスタ」の桜 紗魚様から頂きました。

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